アメリカ映画によく出てくる「ここからは武器を捨てて殴り合おうぜ」問題について

ピストルやマシンガンで撃ち合いまくるゴキゲンな某映画を見ていたら、ラスボスとの闘いで「ここからは武器を捨てて素手で勝負だ!」「望むところよ」みたいな展開が出てきて、またこれかいとずっこけた。最近(昔から?)ハリウッド映画でこういう展開をよく見るのだが、面白かった試しがあんまりないのでやめたほうがいいんではないか。

面白かった『エクスペンダブルズ3』や『ラストスタンド』なんかでも、「ここからは殴り合おうぜ!」となってからはノソノソした展開になって面白くなかったのだ。辛うじて面白かったのが『エクスペンダブルズ2』のスタローンvsヴァンダムで、これはジャン・クロード・ヴァンダムという空手とキックボクシングをバックボーンに持つフィジカルエリートが敵側にいたというのが大きい。ヴァンダミン・ゴー! まあそれでも、チャック・ノリスがRPGを戦車に着弾させた瞬間のほうが100万倍くらい面白かったんだけど。

要は素手のストリートファイトで画面を持たせるのって、銃でバンバン撃ち合うよりも難しいと思うのだ。ハリウッド映画の優秀なスタッフ諸氏なら、この問題について考えていると思うんだが、それでもスタローンとメル・ギブソンの殴り合いを最後に入れてしまうのはなんなんだろか。カウボーイ的にサムズアップなんだろうか。

時代劇だと日本刀という一撃必殺の便利アイテムがあるので、フィジカルエリートでなくても結構見れたりする。『十三人の刺客』の役所広司vs稲垣吾郎が、あれ殴り合いだったらどうなりますか。まあそれはそれで見てみたいが、映画としてはアレであろう。だからハリウッド映画も、もう古典的西部劇よろしく、「どっちが早く抜けるか、試してみるかい?」とか「五つ数えたら勝負だ。一歩……二歩……」とかいうのを定型にしたほうがいいと思うんだが、どんなもんでしょうか。